ウィーンで技能教習④

3回目の技能教習にして早くも路上で運転するようになったことを前々回ブログに綴ったが、今日はその後の教習の流れを簡単に記録しておく。

4回目の教習内容
この日は教習所から駐車場までの運転も当然の如く担当することに。ウィーンの街中によくある、でも日本だったらただの路駐だよね的な道の脇の駐車スペースからバックで出る時点でどきどき。
練習場として使っていた駐車場付近の住宅街で右折や左折、ギア変換等の練習をし、50㌔制限の道路でカーブや環状交差点に挑戦。そう、こっちでは超頻繁にお目にかかる環状交差点...。

入るのも緊張すれば出るときのウィンカーと安全確認とハンドル操作で完全にキャパオーバー。ああ、パニクった。
初めて1時間40分の教習時間を全て運転席で過ごしたため、終わった際の疲労感が半端なかった。

5回目の教習内容
4回目とほぼ同じ。
発進練習の際、「アクセルは軽く踏んだだけですんごいまわりだす」と必要以上にインプットされてしまったためアクセルを踏み込めなくて、路上でスピードがなかなかあげられない。50㌔制限の道路を時速30㌔で走ったりするので、教官から「アクセル踏んでーもっと踏んでーもっともっと踏んでー」と言われ続ける。
更に、私にはサイドミラーに映る世界を認識する能力が欠落しているらしい。3車線ある広い道路、ウィーンではベルトと呼ばれる環状道路で教官の「いけたら一番右に車線変更してみようか」という発言に、
ルームミラー、右のサイドミラー、肩越しの目線と完璧なる確認をした後、自信を持って私は言った。

「今、車線変更できるのかさっぱり全くわかりません!」

6回目の教習内容
久々(といっても2回ぶりか)に駐車場へ入り、駐車の練習をした。ガレージに見立てたポールから出庫し、方向転換をした後に縦列駐車。未だに車体感覚が少しも育っていない私には難しすぎると思ったが、そこはさすが教習所。いち手順ごと、どのポールがどのミラーにどのように映るかを確認しながらやれば誰でもできるように体系化されており、車体感覚がなくてもちゃんと収まるべきところに車を収めることができた。しかも試験は習った通りに実施されるらしいので安心。まぁ、実際街中で駐車、特に縦列駐車をする際今日習ったことがどのくらい役に立つのかは疑問だが...。

こうしてみると、最初は路上に出るなんてとんでこないと思っていたが、意外に慣れてしまうものである。もちろん教官が横にいてくれて、何かあっても助けてもらえるし、私に責任を負う義務は生じないという甘えを土台にした慣れなのだが。

オーストリアにおける必須技能教習時間は18時限(1時限は50分)らしい。私が通う教習所は2時限でワンセットなので最低9回ということになる。まだまだ優先道路の確認や高速道路、夜間走行とクリアすべき壁が立ちはだかっているが、あと何回通うことになるのだろうか...。あんまり追加料金は払いたくない反面、自分が実技試験を受ける日がくるなんてまだまだ考えたくないためこのままずっと教習していたい...そんなアンビバレンスな今日この頃。