ウィーンで技能教習③

危惧していたとおり、3回目の技能教習にして早くも路上進出を果たすことになった。

教習の内容は以下の通り
・前回までの復習(発進と停止、左折右折、ギア変換、坂道発進)(そういえばS字はやらなかった)
・左折右折の際の安全確認
・路上でぶっつけ本番

急ピッチで前回までの復習を終えた後、まずは駐車場付近の住宅街で左折と右折の練習(?)をした。練習といっても普通の住宅街であるから、対向車は来るし後ろから追い越す車も来るしでどきどきだった。更に道が狭い上にずらっと縦列駐車された道を進むため、車体感覚に自信がない私はビビりまくり。片方が避けないと対向車が通れない程狭い道なので、十字路を曲がりいきなり対向車に気づいたときは焦りすぎて駐車してある車にぶつけそうになってしまったりもした。教官もさすがにブレーキ踏んでたな...。ハハハ。

それから予告通り駐車場から教習所までの道のり(約6㌔)も私が運転をすることになった。前にも後ろにも一般車両がいる状況で焦りまくり、発進の際2度程エンストも起こしたし、広い道路で反対車線に入りそうになったり、他にも色々やらかしたと思うが、正直細かいところは記憶がない。
それでも何回かふと我に返り、自分が路上で車を運転している状況になんとも言えない不思議な気持ちになったりした。

今回わかったことは、ウィーンにおいて運転は路上でぶっつけで練習するものとされているようだ、ということである。だから教習所の車が走っていると周りは警戒してくれるし、エンストしてもトロくてもまぁイライラはするんだろうがしょうがないこととして一応許してくれるらしい。
教官曰く、「今車を運転している人たちも皆が経験したことだからね~だからなかなか発進がうまくいかなくても後ろの車は気にしなくて大丈夫!」らしい。
最初から完璧に運転できる人なんていない、ということか。
そもそも練習をしている駐車場は時速30㌔制限のため、その中ではギア変換も2までしかできない。道路に出て初めて、ギアを3まで入れて40㌔出す練習(と言っていいのかわからないが)ができるというわけだ。

日本で免許を取った姉によると、日本で路上に出るにはまず最低15時限(マニュアル車の場合)の技能教習を受け、仮免許を取ってかららしい。

なんという違いであろうか。

ということはしかし、今回の技能教習で驚き続けた私の感性はまだまだ日本的だったということだ。

...いいんだか、悪いんだか。