マスクと覆面禁止法

今日、ついにウィーンでもコロナウイルス感染者が確認された。

イタリアでの感染拡大を受け覚悟はしていたが、これから更に増えていくのだろうか...ロンバルディア州、べネト州では外出を出来る限り避けるよう通達があった直後から、スーパーでの買い占めが起こったとニュースになっていた。きっとウィーンでも同じような動きがあるだろう。

今週の始め、危険地域への出張を見送るよう社内メールがまわったが、その目的地に関係なく全ての出張を控えるとしたところもある。確かに、今の状況を考えると賢明な判断だと思う。来週からホームオフィスに切り替える人も増えるだろうことを念頭に置いて、私も明日はパソコンを持って帰ろうか...。

この騒ぎの中で驚いたのは、大使館から送られてくる情報にあったマスクと覆面禁止法についてである。オーストリアで覆面禁止法が施行されたのは2017年のことで、まだ記憶に新しい。これによって、公共の場でのブルカやニカブの使用は罰則の対象になったことから、当時は注目度も高かったのだ。そしてこの法でマスクの着用も制限されており、原則として医師の診断書がいるらしい。こんなことは初耳だ。

ヨーロッパではアジア諸国の様にエチケットでマスクをするという習慣がない。どこの国だったか忘れたが、マスクをしていたアジア人が暴行されたというふざけた事件があった程だ。日本ではマスクをするのは自分の身を感染から守るだけでなく他人に移さないためのものでもあるが、ヨーロッパ人が見るとウイルス保持を標榜しているようで異様に見えるのだろう。

しかし世界中が感染を最小限に抑えようとしているこの状況でマスクが法に違反するとは...マスクをどこで買えばいいのかわからないという問題は置いておいても、驚きである。