復活祭

今週末は月曜が祝日のため連休。

イースターの日曜日は日本ではあまり馴染みがないが、キリスト教徒にとってはクリスマスに次ぐ大事なイベントだ。

イエス・キリストが処刑されその後3日目に蘇ったことを祝うお祭りで、3月の終わりから4月の終わりに位置するため、春の始まりを祝うといった意味合いもある。オーストリアではクリスマス同様家族が集まり、一緒に食事をする日。色とりどりに塗られた卵やお菓子が詰まったバスケットを庭で探すのもイースターならではの習慣だ。ちなみにこの卵探しゲームは、いたずら好きのイースターうさぎが卵を隠したという設定になっているらしい。

私たちもこの日は義両親と古い友人の家に集まり一緒に食事をするのが習慣だったが、今年はそうもいかない。ふたりきりでやけにカラフルなゆで卵を食べる日となった。

それはそうと、復活祭の前の金曜日はキリストが処刑された日とされている。これはユダヤ教の休息日である土曜日に処刑はできないためその前に事を急いだということらしく、聖書にも記述がある。しかし、金曜日に処刑され、3日後に蘇ったのであれば月曜日となり、なるほどイースターの月曜日が復活祭で祝日なのか、と思うなかれ。聖書には「処刑されてから3日目」と書いてあるためそのまま言い表すのが習慣なのだが、復活したのは日曜日。聖書の記述は処刑された金曜日を1日目と数えたと解釈されている。そして月曜日が祝日なのは、昔は復活祭から3日間お祭り騒ぎをしていたのを1日に短縮したということらしい。

オーストリアでは順調にコロナウイルス感染者が減っているため、イースターの連休が終わるとショッピングモールなどを除いた販売店は営業が開始される。しかしこれは外出制限の緩和であり解除ではない。外出が許される例外として、営業を開始する店での買い物が追加されるのだ。

日常に戻るのはまだ先になりそうである。